アジラボ | 飛び出せ日本!海外転職応援メディア

【タイで子育て】駐在妻の出産体験記(バンコクサミティベート病院にて)

アジラボ編集部のアカウント

この記事を書いてくれた人

まいみ(TAIKKO)
横浜出身です。
日本では看護師として働いていました☆
旦那の転勤がタイに決まり驚くも、仕事を辞めるか転職するかのタイミングだったので帯同することに。
来タイ当初は情報が少ないため退屈に感じたこともあったけれど、少しずつ行動を広げ、今ではロータスアートやユーファイなど、タイでしかできないことにチャレンジしてます!
第一子をタイで出産し、ベビーマッサージや耳つぼを習うetc.
タイを楽しみつつ帰国後の生活の準備もしてます。

目次

タイで出産する、と聞くと日本の友達はもれなく『それって大丈夫?』と聞いてきます。

お寺、タイ料理、物価が安い、などタイのイメージは沢山ありますが、医療が進んでいるというイメージはもしかしたらあまり浸透していないのかも、、

今回は、わたしがタイで出産した経験をご紹介させて頂きます。

【話を始める前提として】
  • 出産経験:初産
  • 希望出産方式:無痛(自然)分娩
  • 結果:緊急帝王切開
  • 出産病院:バンコクサミティベート病院(日本人御用達の現地病院です)

こちらを念頭に以下のレポをご覧ください。

どうしてタイで出産しようと思ったか?

折角の海外生活、ここでしか体験できないことをしていこうと思っていて、海外出産もそのうちの一つでした。もちろん、日本とは勝手が違うし、言葉の壁によるコミュニケーションの不安はありました。ですが、私の中で”なんとかなるだろう!”という変なポジティブさと、タイで出産されている方のお話を聞けたことが励みになり、タイで産もう!と決心に繋がりました。

どうやって病院を選んだか?

私の場合は、旦那さんの会社からの病院指定などは特になく、自分で病院は選択できました。

どうしてバンコクサミティベート病院を選択したかというと、たまたま参加した両親学級(出産前の両親に向けての沐浴指導などを行ってくれるもの)が、サミティベートで行われ、その際にサミティベートでの出産体験等のお話も聞けて、安心感があったのがきっかけです。

他にも、シラチャとバンコクの病院3箇所比較しました。その中で、私が選ぶ基準としては、24H無痛分娩ができるように麻酔科の先生が常に病院に常勤でいるかでした。

他の2つの病院は、麻酔科の先生はいるものの(緊急手術には対応してくれる)、無痛分娩までは先生の人数が回らないこともありますと説明を聞いたので、常に常勤でいるバンコクサミティベートを選択しました。

タイと日本の病院の違いは?

タイ(バンコク)では、妊婦検診の予約時間が遅れることなく、次の予定に響くこともなく毎回スムーズでした。一回だけ緊急手術があったとかで遅れましたが、バンコクの病院(特にサミティベート病院)内はスタバもレストランもカフェもあるので、全然マイペンライでした。余裕で時間は潰せます。

診察時、必要であれば通訳さんも付いてくれるので安心でした。先生も、とても丁寧な対応で、エコーDVDを毎回くれました。エコー中に、赤ちゃんが動いてるのを、私たち両親に見せたかったのか、赤ちゃんを起こして動かしてくれたりと、サービスパフォーマンスも笑

妊娠中、一時帰国で日本に帰ることもあり、日本でも妊婦検診を受けていました。日本はというと、予約していても待ち時間が一時間はざらでした…。そして、待合室では、妊婦さんの付き添いの人も椅子に座るため、他の妊婦さんが立って待ってるという現状でした。タイでは座れなかったことが無いので、ショックを受けたのを覚えています。

ちなみに、タイは妊婦さんにすごく優しい国で、どこでも席を譲ってくれたり、優先してくれました。”優しさの国タイランド”を身に沁みて感じたのを覚えています。

日本の検診のお話に戻ります。検診中、やはり日本のお医者さん目の前にすると、細かいこと聞いちゃいましたね(自分、そんなに細かいこと気にしない性格でしたが)。タイの検診で困っていなかったけれども、先生と日本語でコミュニケーションが取れるってなると、やはり聞きたいことも変わってくるなと思いました。

タイでの出産が妊婦に優しいポイント

先程、タイの人は妊婦に優しいと書きましたが、まだまだ優しいポイントがありまして…

それは、吐き気留めやサプリメントを処方してくれるところ!

妊娠中は悪阻がありまして、毎日ゲロゲロしていました。健診時に相談すると必ずと言っていいほど吐き気止めを処方してくれます。これが、魔法の薬なんじゃないかと思うくらい効きます!そして、吐き気止めの他にもサプリメントまで処方してくれます!!

私には、葉酸とカルシウムを処方してくれていました。恐らく、日本ではサプリメントは処方されないと思います。葉酸サプリメントなんて自分で買う人が大半かと。毎日飲むものだし、サプリメントの処方は良いサービスだなと思いました。しかも、病院から処方されるものだから安心感もありました。

ただ、サプリメントに限らずですが、タイは錠剤の大きさがデカい!

錠剤が大きい分、もちろん錠剤に含まれる成分量も日本の倍あるものも…。私は特に気にして無かったので、普通に服用していましたが(特に問題も無かったです)、気になる方は自分で半分にカットしてもいいかもしれませんね。(※自己責任ですが)

サプリメントを処方してくれるところ、私にとっては優しさポイントなのですが、その分のお金はしっかり払うので、実費で出してる方には優しさではないことも…💦

あくまでも、私の感じた優しさポイントです。

タイの出産でビックリしたことは?

①タイは帝王切開への切り替えが早いということにビックリ

タイは比較的帝王切開での出産が多いと聞いていたので、心の準備はしていました。ですが、できれば無痛分娩(麻酔を効かせた自然分娩)をしたかったので、先生にその旨を伝えると、「40w以上は胎盤の機能が落ちてしまうので帝王切開です。」と言われました。私は病院で働いていたので、ある程度知識はあったので、「初産だし、赤ちゃんもなかなか降りてこないので41wまで分娩待ってもらえないですか?」と聞いてみたけれども、答えはNOでした。まぁ、国によって医療は多少違うので諦めましたが、帝王切開への切り替え時期が早くてビックリでした。

②帝王切開時、通訳さん消えてビックリ

検診、オペ室までの道のり、通訳さんがいてくれて安心だったんです。何故かオペ室の中まではついてきてくれなくて、急に居なくなりました

最初のうちはオペ室のナース、ドクターともに英語が話せたのでなんとかコミュニケーションは取れました。ですが、帝王切開(自然分娩もですが)出血によって血圧が下がるんですよ…もうあの時は意識朦朧としてまして、英語を絞り出しながら話す余裕なんて無いんですよね。

③旦那も立ち会える帝王切開にビックリ

意識朦朧としている中、聞き覚えのある声も聞こえてきて。横を見ると夫がオペ着着て隣に居ました笑 帝王切開の立ち合い、日本じゃ絶対に考えられない。絶対にNG!

でも、この夫の立ち合い、とても助かりました!英語の話せる夫に通訳係をやってもらい、ドクターに対応してもらえました。

④お腹オープンのままの記念写真にビックリ

ドクターに対応してもらえたけれども、気持ち悪いのがまだ続いていて、辛かった手術中。そんな中、ナースが真っ青な顔してお腹オープンしてる私に、「赤ちゃんと夫との3人で写真撮るよー!」って笑

そんな余裕はなく、「NO!!!!!」と断りました。

夫は私の横で、赤ちゃんと記念写真撮ってもらって嬉しそうにしてましたけど。

入院生活はどう?

基本、日本人は個室への案内です。(特に説明もなかったですが)

毎日、お部屋の掃除もしてくれるし、快適でした!欲を言うのであれば、日本のテレビ映るようにして欲しかったな。Wifiが使えるので、iPadやKindle等があれば入院期間は楽しく過ごせます。

入院生活でのコミュニケーションに関しては、基本、看護師さんは英語が話せる人がほとんどで、さほど困らずに入院生活が送れていました。時に難しい内容、私が理解できない場合は、日本人通訳さんへすぐに電話し、対応してくれていたので安心でした。

ひとつだけ、コミュニケーションで困ったというより、海外だとこうなのかな?と思ったことがありました。それは、”受け身でいては何も得られない”ということでした。日本だとこちらから訊かなくとも説明してくれたり、親切に対応してくれたり、自分が受け身でいても困らない環境だと思うのですが、タイでは自分から、ここはどう?こうしたいんだけど教えてくれませんか?と自主的に訊いていかないと情報が得られないなと感じたことがありました。

私の例としてですが、授乳の仕方に関してノーマルなポジション以外の授乳方法をなかなか教えてもらえず(というより、私がいつか教えてもらえるだろうという受け身でいて)、あっという間に退院日を迎えました。やっと退院当日に、私の方から他の授乳方法教えてください!と看護師さんにギリギリで声をかけ、看護師さんから手取り足取りわかりやすく、丁寧に教えてもらえました。退院ギリギリの授乳指導中、看護師さんは嫌な顔せず、笑顔で対応してくださいました。この時に、何で入院中に自分からもっと早く声かけなかったんだろうな、と少し後悔したのを覚えています。そして同時に、そのまま自分から声をかけなかったら、授乳ポジションの情報を得られなかっただろうから、声をかけて良かったとも思いました。

この出来事から、自分から動いたり発したりしないと、相手は私が何に関して困っているのか分からないし、受け身で待ってるだけでは何も得られないなと感じました。

食事は、タイ料理(2-3種類)、日本食(2-3種類)のうちから、朝昼晩と食事を選択できました。味も特に悪くはなく、不満は無かったですが、夫が大戸屋で和食食べてると羨ましかったです…。

入院中の食事(日本食もあるのはありがたい!)

この病院食でタイっぽいなぁと思ったのが、食事の際に必ず付いてくる粉末ジンジャーティー!

最初飲んだ時は、甘いし(時には無糖の物も)、生姜のパンチが強く、あまり進まなかったのですが、毎日先生が訪室して診察するたびに「ジンジャーティーは毎食飲んでますか?」と確認されるくらい褥婦(じょくふ*1)には大事みたいです。ジンジャーティーを飲むと血流が良くなって、子宮の回復促進とおっぱいが良く出るようになるとのこと。効果を知って、いざ飲み始めると、身体がポカポカしてきて意外とクセになり、退院してからも自分で購入して飲み続けるくらい好きになりました。クーラーにより室内が極寒のタイで、このジンジャーティーは身体を温めるのになかなか良い仕事してくれます!冷え性の人には本当オススメです!

*1 : 出産後間もなく、まだ産褥(妊娠および分娩によってもたらされた母体や生殖器の変化が、分娩の終了から妊娠前の状態に戻るまでの期間)にある女性。産婦。

産後、赤ちゃんとの院内生活は?

日本だと、母子同室か、母子別室は、お母さんの身体の回復状況等を聞いて、選べるところがあると思います。

タイはどうかというと、基本、出産直後はお母さんの回復を気にしてか、赤ちゃんはナーサリーという赤ちゃんの集まる部屋で、看護師さんが様子を見て、オムツ変え等をしてくれていました。なので、出産直後は、授乳の時にしか部屋に来ませんでした。といっても、授乳が3~4時間ごとにあるので、今となってはしっかり休める環境ではなかったと思います。ですが、私の場合、産後のマタニティハイになっていたので、出産直後の頻回な授乳も疲れを感じず元気でした。(後々、ドンと疲れがきましたが笑)

退院に向けて2日目くらいから、徐々に赤ちゃんは授乳後にナーサリーへ戻らず、一緒に部屋にいる時間が増えていきました。もちろん、疲れて休みたい場合は、看護師さんに伝えると赤ちゃんをナーサリーに連れて行ってくれて、母子別室で休ませてくれました。

赤ちゃんと一緒に過ごす時間帯が、少しづつ長くなってくると、自分の疲労も出てくるのですが、一緒にいることで赤ちゃんの生活リズムも感じられ、また、自分の中でも退院に向けて心の準備も徐々にできてきていたのではないかと思います。

スパルタ母乳指導!?

私は初産だったので、なかなかおっぱいが出ませんでした。そんな中3~4時間ごとの授乳で、赤ちゃんの吸啜により乳首が切れたりしてしまい、産後2日目くらいから授乳の時間が、乳首が痛すぎて苦行の時間になっていました。辛すぎて、先生に粉ミルクも使って混合にできませんか?と相談しましたが、先生からは赤ちゃんの吸啜で、おっぱい出る様になるから頑張って!という励ましと、乳頭に塗る保護クリーム等を処方されました。2回ほどダメ元で同じ相談しましたが、先生からの答えは「お母さんからの授乳大事だから」のブレなしの答えでした

院内には、ラクテーションコンサルタントの様な人もいて、部屋に訪室して授乳の悩みに関してアドバイスしてくれました。この時に乳頭のマッサージも教えてくれましたが、激痛だったのを覚えています…。

のちに知ったのですが、廊下等いたるところに、哺乳瓶のイラストに×マークがついた標識があり、病院自体が母乳育児を推奨しているようです。初産に対して、苦行ではありましたが、スパルタ母乳指導に、より無事完全母乳育児ができるようになりました。

タイ式?沐浴

出産前にバンコクの方がボランティアでやってくださってる両親学級に参加して、赤ちゃんの沐浴練習をさせていただきました。その際には、日本でもよく使用されるベビーバスを用いて練習をやらせていただきました。

いざ、自分の子供の沐浴。院内の沐浴室まで行くと、そこに用意されていたのはベビーバスではなく、タライ。今まで練習してきたベビーバスよりサイズが小さく、ビックリでした。看護師さんにタライを用いたタイ式?の沐浴の仕方を一から教えて頂き、これまたいい経験でした。

タイ式のタライ沐浴もびっくりでしたが、その沐浴で使うお湯がぬるすぎて(むしろ常温の水に近い)、赤ちゃんが毎回沐浴時に泣いていて。びっくりというより、赤ちゃん大丈夫かな?という不安もありました。タイは常夏だし、お湯は使わず少しぬるめでやるのかな?という勝手な解釈で、入院中は沐浴してました。常にどの赤ちゃんも泣いてましたね。

自宅に帰ってから、ベビーバスで暖かい適温のお湯で沐浴したら、赤ちゃん泣かずに入って極楽気分の様に見えました。たぶん、院内の沐浴は赤ちゃんにとっては冷たかったんでしょうが、タイではそれが一般的のようでした。

退院時のプレゼント

退院時、病院からお祝いとしてベビーの洋服洗剤、食器洗剤、粉ミルク等沢山のサンプルが袋一杯に頂けました。赤ちゃん用品って、その子の肌に合うのか使ってみないと分からないこともあるし、こういうサンプルで試せるのがありがたいなと思いました。サンプルも、一回使い切りのパウチとかではなく、ミニボトルサイズのものを頂けたので、旅行のときに重宝してます。

そして、お母さんにも骨盤ベルトや、授乳下着等、産後に使える用品をプレゼントして頂き…ホスピタリティ満載です!骨盤ベルト、出産前にタイで探したけれどもなかなか販売していなくて。まさか、お祝いで頂けるとは!ありがたかったです。赤ちゃん抱っこに、自分の入院グッズ、知り合いからの出産祝い、病院からのお祝いと…退院時には結構な荷物で、帰宅したのを覚えてます。

~~~~~~~~~~~~~~~~

長々と書きましたが、私にとってはイでの出産はトータルして良かったですし、とっても良い経験になったなと思いました!

今現在、タイでの子育ても行なっていますが、子育てに関しても困ってることは無く育てやすい環境です。初産でこれから出産の方にも、もうすでにお子さんがいらっしゃる方にもタイでの生活はオススメできます!

まいみさんもメンバーとして所属している「タイ駐在妻自分磨き TAIKKO」さんの情報はこちら↓

ブログ(https://taikko.com/

YouTube(https://www.youtube.com/channel/UC4U3K9NA9kCCbifOnjXTBKA

まいみ(TAIKKO)
横浜出身です。
日本では看護師として働いていました☆
旦那の転勤がタイに決まり驚くも、仕事を辞めるか転職するかのタイミングだったので帯同することに。
来タイ当初は情報が少ないため退屈に感じたこともあったけれど、少しずつ行動を広げ、今ではロータスアートやユーファイなど、タイでしかできないことにチャレンジしてます!
第一子をタイで出産し、ベビーマッサージや耳つぼを習うetc.
タイを楽しみつつ帰国後の生活の準備もしてます。