サワディーカップ。アジラボのリョータです。
アジラボでは「海外で生きるをもっと身近に」をテーマに海外キャリアに関する情報を発信しています。
今回は “VR” という新興分野でバンコクから世界に挑む企業を紹介します。
日本人創業でありながら、日系マーケットに収まらずがっつりとローカルマーケットに入り込み、まさにグローバルに事業を展開するTechno Brave Asia Ltd. / CEOの高山さんに、世界で戦う醍醐味についてお話を伺います。
更に、ともにタイから世界へ挑戦したい日本人クリエイターも募集しているとのこと。
海外でチャレンジしてみたいクリエイターさん、これは朗報です!
高山 智至(たかやま さとし)さん
Techno Brave Asia Ltd. / CEO
新卒で外資系人材サービス会社に入社。
自費での米国留学を経たのち、当時は同社でほぼ前例のなかった海外駐在のチャンスを勝ち取り、タイに赴任・事業立ち上げを経験。日本帰国後は同社本社にて大規模な海外プロジェクトやマーケティングを担当。
その後、海外での起業の打診を受け、ITの世界での挑戦を決意。再度タイに渡り、2016年にTechno Brave Asiaを設立。「タイをVR先進国にする」「バンコクからアジア、世界にコンテンツを届ける」などダイナミックな目標を掲げて、事業の拡大を図っている。
VRという新興分野で世界と戦う
ー 「VRという新興分野 × 海外」という、ここまで攻めている日本発の企業というのはなかなかないと思うのですが、そもそも事業としてはどんなことをやっているんですか?
もともとはスマホやWeb系アプリの開発から開始し、ここ数年は特にVR事業に注力しています。
まだ馴染みのある方も少ないと思いますが、「XR」と呼ばれる、いわゆるVR(仮想現実)やAR(拡張現実)の開発事業ですね。
ー すいません、実は僕もVRくらいならなんとなく想像つくのですが、AR・XRとかって言葉が出てくると「?」ってなってしまいます…(泣)
はい、まだまだみなさんそこまで馴染みはないと思いますので大丈夫ですよ(笑)
具体例としては、大手不動産デベロッパーと、これから建設されるコンドミニアム(マンション)を内覧することができるVRを開発しました。実際に部屋の中を自由に歩き回ってクローゼットを開けて中をチェックしたり、階数の異なるバルコニーからの眺めを確認したりできます。建物の外に出て広い庭を歩いて見て、ジムをチェックしたり、プールに飛び込んで見たりもできるんです。
多分実際に見ていただくのが一番わかりやすいと思うので、やってみますか?
ー は、はい!ぜひ!(願ってもないチャンス…)
(早々にVRの準備をし始める高山さん)
実際に僕が体験したVR映像はこちら↓↓
ー す、すごい。VRってここまでリアルなんですね。今までテレビのバラエティとかでリアクション取ってる芸能人を見て、大げさな… って思ってました、すいません(笑) 現実の世界に戻ってくるにはしばらく時間がかかりそうです。。
はい、みなさん実際に体験していただくと夢中になられます(笑)
VRは教育分野でも没入体験型の新しい学習方法として期待されていて、特にデジタル世代の若者には相性も抜群で、高い学習効果が期待されています。何より刺激的で楽しいのがいいですよね。
ー なるほど。これからのデジタル世代の教育には相性バッチリな気がします。タイでも実際に教育分野での開発にも取り組まれているんですか?
はい、昨年よりタイの大学と提携し、実際に大学や高専学校の授業で使う実践的なVRコンテンツを開発をしています。
例えば、大学の機械工学部なんかでは、今までは実習に本物の古い工作機械を使っていたのですが、今ではVRの中で実習できる仕組みを作りました。
これにより大学はコスト削減にも繋がるし、学生は最新タイプの工作機械の機能や操作を学べ、卒業後は、即戦力として企業にも貢献できます。
また、面白いところでは、獣医学部で毎年牛の解剖などの自習があるそうなのですが、こちらも今までは実際に本物の牛を使って解剖していたそうですが、コスト的にも環境的にも良くないので(そもそも牛がかわいそうw)、VRを使ってバーチャルの世界のなかで解剖や実験を行なったりできるものを作ろうみたいなことになっています。
また、タイ全国の高専学校向けにエアコンの取り付けやクリーニングをVRを通して学べるものなどもタイのメーカーと連携して作っています。
ー 確かにそれは(笑) 現場で実用化が進んでるんですね。
そうですね。もちろん学校だけでなくタイのビジネスの世界でも様々な分野で応用され初めています。
例えば製造業では、組み立てや検査作業のトレーニングをVRやARに切り替える企業も出てきています。
また、研究開発や設計部門などでも3Dの設計データを元にVRで設計中の製品のプロトタイプを作り、等身大でデザインやUXのシミュレーションを行いながら設計を行なっていくケースも増えてきています。
タイは、国策として産業のデジタル化 (Thailand 4.0)を進めていることもありますが、弊社も「タイをVR先進国に!」という目標を掲げ、より多くの実用的なXRを開発していくことにより、タイ社会に貢献していきたいと本気で取り組んでいます!
他にも、大手自動車メーカーのARショールームや、シンガポール観光局のプロジェクトも手がけました。
ぜひ良ければYoutubeに事例をあげているので、あわせて見てみてください。
自由で多様性のあるマルチナショナルな環境を
ー この世界的にも先進的なテクノロジーを、海外に目を向けて展開していこうとしているわけですね。
会社設立時から決めていたことがあります。
それは、せっかく海外に会社を作ったんだから、タイ、アジア、そして世界のマーケットに目を向けて成長していきたいということです。
うちは若いタイ人クリエーターが多いのですが、彼らには、実際に自分の目で海外を見て、異国の空気感や文化を感じてたくさん刺激を受けて欲しいという思いから、日本はもとより、シンガポール、台湾、ベトナムなど、出来るだけ海外出張や旅行の機会を作ってきました。
旅行で得た刺激ってモチベーションにも繋がるし、作品のクオリティや奥深さにも影響してくると思うんですよね。
今後は、外に出ていくだけでなく、海外からもユニークなクリエーターさんがやりたいことを実現するために集まって来てくれるプラットフォームのような会社にしたいと考えています。
ー マルチナショナルな環境ってそういうことですね。でもこれだけ魅力的なテクノロジーがあれば、「ぜひこの環境で挑戦したい」って若者は間違いなくいるでしょうね。
そうなんです。設立時にもう一つ決めていたことは、自由で楽しく仕事ができる環境を作ることです。
その為、各自に「クオリティ」と「納期」には責任を持ってもらい、勤務時間や勤務場所に束縛されず出来るだけストレスフリーで仕事ができるの環境づくりを心がけて来ています。
私たちのロゴにもその願いを込めたのですが、とにかく皆が楽しい仕事を、楽しくやれる会社にしたい。そしてユーザーやお客さんに笑顔になってもらえるものを作っていきたい。
典型的な日本人の僕なんかは、昔から仕事中はつい真剣になりすぎて怖い顔して仕事をしていたと思います。
でも、タイの方達って根っから明るい方が多く、本来は楽しく仕事をするのが得意な方々なので、理想の環境ができると思っています。
ー めちゃめちゃ楽しそうなオフィスじゃないですか(笑) 日本とタイ・海外の良さをミックスできれば、それは魅力的なチームになりそうですね!
タイから世界に挑戦したい日本人クリエイター求む
ー これからは日本人のクリエイター・デザイナーもチームに必要というお話でしたが、なぜここに来て「日本人」なんですか?
自分はずっと海外で仕事をしてきましたが、やっぱり、キャラクター、アニメ、ゲーム、マンガといった日本のコンテンツって世界最強だと思うんですよね。
あとエンタメ系の企画力も世界トップレベルだと思います。そのような日本の強みを日本のクリエーターさんやプランナーさんと一緒にプロジェクトに活かし、日本の作品ももっと世界に発信していきたいんです。
ー なるほど。これは日本人の経験や感覚が世界でも活かせる領域ですもんね。具体的にどんな人物像を求めているんですか?
特に経験を限定している訳ではいないのですが、アートディレクター、ゲームプランナーや代理店でのプランナー、3DCGデザイナー、ゲームエンジニアなどやっていた方で、バンコクを拠点に私たちと一緒に挑戦していきたい!という方がいれば、ぜひお話してみたいです。
また、「教育」や「エンタメ」の分野もどんどん強化していくので、この分野に特化してプラットフォームなんかを作ってみたいというような方も大歓迎です。
もちろん経験やスキルもそうですが、海外で一緒に仕事をする上では内面の部分が重要だと思っています。
- 過去の経験や実績にとらわれず、未来について語れるような人
- XR、3DCGなどのテクノロジーやデザインが好きすぎて、仕事と趣味の境目がなくなるような人
- 新しいことを企画提案して、外国人と一緒に実行していきたい人
- 明るい人!
語学(英語)やコミュニケーションは後からついてくると思いますので、興味があればぜひ飛び込んできてください!
ちなみに、日本からのリモートでの参画でも大歓迎です。ただ、コロナが落ち着いたら、やっぱりバンコクに来て頂き、この灼熱の太陽の下、アジアの熱気を感じながら、一緒に汗をかいてチャレンジしてほしいです!
ー こういった海外求人はなかなか出てくるものでもないと思います。世界で挑戦したいクリエイターさんには願ってもないチャンスになりそうですね!!
Techno Brave AsiaのHPは<こちら>
過去のプロジェクト事例は<こちら>