【海外インターン体験記/タイ】「本当の自分」を求めるDJ大学生

  • インターン先:バンコク(タイ)
  • 大学 : 国際基督教大学(ICU)
  • 所属 : 外資系人材会社
  • 期間 : 2018年12月〜2019年9月
  • 内容 : コンサルタント補助、翻訳業務、求人投稿、インターン採用(人事)等

突然の「韓国」宣言

生まれは神奈川県です。とは言っても、年中さんのときに静岡に引っ越したので、故郷は静岡という認識です。背後には海、前には富士山がそびえたち、まるでジブリ映画に出て来そうな場所で育ちました。

転機は小学五年生。父親の仕事の関係で「韓国」のソウルに家族で行くことを伝えられます。不思議と不安はなく、友達と別れる悲しみよりも、自分は「特別」なんだ。

少なくとも「普通」ではない、そう、子供ながらに思ったのを覚えています。

あたりまえの変革

当時は英語が全くできなかったので、事前に韓国語を勉強しました。2、3ヶ月の勉強のおかげもあって、着いた時ある程度の文字は読めたので生活に慣れることもそんなに難しいことではありませんでした。

文字が多少読めるとは言え、見るもの・聞くもの・食べるもの全てが異なるもの。皆さんが留学で味わう体験を僕はこの時期に味わいました。価値観も多少変化したと思います。

僕の通っていた日本人学校には幼稚舎もあり、彼らと強制的に遊ばされたことが、今の子供嫌いにつながっているのかもしれない…くらいの小さな変化です。笑

俺ってカスなのか⁇

高校入学(15)に合わせて、家族で静岡に帰国しました。東京にある高校を2つと、シンガポールにある高校を滑り止め感覚で1つ受けました。結果は3戦1敗。本命の高校には落ちてしまい、ICUの付属高校に入学を決めます。

ICUは、ある意味カルチャーショックの宝庫でした。3分の2が帰国子女で、3分の1の受験組の中にも何人か帰国子女がいて、人種のサラダボウルならぬ、文化の混沌がそこにはありました。

一番のショックは「英語」です。韓国にいた時は、自分は英語ができる方だと思っていましたし、帰国子女だからと正直「天狗」になっていました。しかし、いざ帰国子女の巣窟に入って見ると自分の英語は歯が立ちません。

さらに、知らない人も多いかと思いますが、帰国子女には帰国子女のカーストみたいな、ヒエラルキーみたいな、見えないものもあります。当時は韓流ブーム到来の前だったのもあって、韓国(非英語圏)はカースト下位でした(笑)授業も英語が多いので、必然的に劣等感を感じてしまって、ひたすら悔しかったのを覚えています。

とは言っても、学校的としては本当に大好きです。猛勉強の末、英語も得意になりましたし、感謝してます(笑)

バイト・バンド・クラブとDJ

天狗だった僕が丸くなって来た頃、内部進学でICUに入学しました。大学生活はバイト、バンド、DJ活動が主です(笑)

高校の寮生活は17:30-18:30にご飯。19:30が門限という感じできっちりと決められていたので、その反動もあるかもしれません。大学1年生10月〜3月くらいまでバーテンダーとして夜18時〜朝の5時まで働くという「激務」をこなしてました(髪の毛も染めたくて、普通のバイトもできない状態だったので…)

まぁ当然こんな生活で勉強に身が入るはずもなく、次第に学校には行かなくなりGPA(成績)も下降の一途を辿ります。2016年にソウル時代から続けていたバンド活動を辞めて、そんな時誘われたのがDJ活動。元々音楽が好きだったので、DJにのめり込むのにそこまで時間はかかりませんでした。

自分試しの旅

一体どこまで通じるんだろう?自分の英語や自分の「限界」について。環境を変えたら新しいことが見えてくるんじゃないか。

そう思って2017年3月、初めて一人でフィリピンに語学留学に行きます。その後、マレーシア、又フィリピン。就活の前に折角だから色々な国を周っておきたい。おかげで副次的に「自信」もつきました。

就職活動がやって来た

自分が好きなことが分からない。

将来何をしたいのか分からない。

どんな業界があって職業があるのか。

何が自分に向いているのか。

何が自分に向いているのか。その全てが分からない。色んなことに少しの答えも見つからないまま僕は就職活動に挑みました。

大手旅行代理店、大手衣類販売店。最初の面接こそ落ちましたが、心の整理がつかなくても、面接はずんずん進みました。最終面接に進んだこともあります。でも、やっぱり心の中のもやもやはこびりついて消えません。

そんな時、同期の友達が海外インターンをバンコクで行なっていることをふと思い出します。そこが僕のインターンの始まりでした。

他人の人生を学んで活かす

水掛祭りの時の写真

気づけば僕がタイに来て7ヶ月に入りました。やっぱり、本当に好きなことややりたいこと。向いていること。これだ!って言えるものはないですが、それでも大小気づきはありました。例えば「接客」ですね。バイトをしている時は、人と極力話したくなかったのですが、インターンで候補者の人とお話しするのは意外と楽しくて。自分でも意外な点です。

コンサルタントの方々のお話を近くで聞いていると、学ぶことは沢山ありますし、候補者の方の履歴書には彼らの「人生」が詰まっています。自分はどんな生き方をしようか、彼らの「人生」はとても参考になります。

少なくともインターンをする前にあったもやもやを少なくすることができました。就職活動に悔いなく挑めそうです。

アジラボ編集部: