最新【2020年版】タイ就職/転職動向について
この記事のポイント

・タイは日本人にとって生活しやすい国。初めての海外就職にはピッタリ

・タイを起点に海外キャリアをスタートするのは大いにあり。まずは海外で働く経験を積むことが第一歩

・あれもこれも求めるのではなく、しっかり「優先順位」をつけることが就職成功の秘訣

働く上で大事なことをリストアップてみよう。「海外で働くこと」は何番目に来ますか?

アジラボ編集長のリョータ(@ryota_asia)です。

今回はタイ就職を目指す方が知っておくべき最新の動向について、タイでの日本人紹介歴8年のアデコタイランド前田さんに話を聞きました。

これからタイ就職を目指す方は、ぜひ最新の動向をキャッチしておきましょう!

今回インタビューした人

前田さん

アデコタイランドの日本人部門マネージャー。タイでの日本人紹介1本で約8年間の経験を有し、アデコのグローバルアワードでも毎年表彰を受けるほどの実績を持つ。求職者一人一人に真正面から向き合うことをモットーとする。

どんな人がタイ就職/転職するの?

前田:

シンプルに、「タイが好き、タイに住みたい」という方が多いですね。

旅行などでタイに来たことがあり、国自体に魅力を感じている方が多いのではないかと感じます。

例えば、東南アジアの他の国(シンガポール、マレーシア、ベトナム等)での就職を考えている方は、「東南アジアのどこか」というように比較的広いくくりで仕事を探す方が多いのですが、タイ就職を希望する方は「タイに絞って、ピンポイントで探す」という人が多い気がします。

私も8年以上タイに住んでいるので良くわかりますが、東南アジアの中でもタイは日本人にとって特に馴染みやすい国だということが伺えますね。

あとは、海外就職/海外キャリアの一歩目としてタイ就職を選ぶパターンも多いですよね。

主に生活や文化面でのハードルの低いところもタイの魅力。漠然と海外で働きたい人が、まずは一歩目の起点をタイにし、海外キャリアを作っていくというのは理に適った選択だと感じます。

 

 ー なるほど。最近の流れというか、以前に比べ変わってきたことはありますか?


前田:

タイ人パートナーの存在というのも意外と多い理由です。

特に男性の場合、タイ人女性との結婚を視野に入れている人も。

私自身もタイ人女性と結婚していますが、日本人男性とタイ人女性は実際に相性がいいのではないかと感じています。

これはあくまで感覚値なのですが、彼氏彼女がタイ人というパターンは以前に比べ増えているように感じます。

一方で、以前は「経済成長著しい国に身を置きたい」というような理由をよく耳にしましたが、これは最近減ってきていますね

というのも、タイも十分経済は成熟していますし、そういった方は別の国(例えばベトナム等)に流れているのではないかと思います。

意外と本音の部分までたどると、行動の動機ってシンプルなものなのだと思います。

例えば面接の際も、誰でも言えるような「経済成長著しい国で」といった建前だけでなく、「タイ人の方とお付き合いしているからタイに長くいたい」とか「海外で働きたくて、住むならタイが快適だと思った」といった本音の方が、意外とタイ就職への熱心さが伝わることもあったりしますよね。

なぜタイ就職/転職は日本人に人気なの?

前田:

現在タイ在住の日本人は75千人を超え、在留邦人数は世界で4位に位置しており、タイは長きにわたり日本人にとって住みやすい環境だといえます。(外務省:海外在留邦人数調査統計2019年版)

タイに住んでいる日本人と話をしていてる中で感じる理由は大きく二つあり、

一つ目は、文化/宗教の側面。

“微笑みの国” と言われる通り、おおらかでフレンドリーな国民性が最大の良さではないかと思います。

外国人に対しても親切で、海外の文化にもオープンな国民性というのがあると思います。

それに、ベースとしては親日国でもあり、日本に対しては良いイメージを持っている方が多いですね。

二つ目は、生活環境の良さ

近年のバンコクは、日本人が生活をしていく上で必要なインフラはほぼ整っていると言えます。

生活に必要なものは基本何でもそろう、日本食含め食事のオプションも豊富。

不便を感じるところは、交通渋滞と雨季の冠水といったところくらいではないかと思います。

就職をする以前に、その国に住むわけですから、やはりこういった生活のしやすさをベースにタイを選ぶ人が多いのも頷けます。

気になる給与・収入は?

前田:

どんな生活をするか、どんな仕事をするかにもよりますが、当然ながら給与というのは国の物価と比例するので、日本と比べると相場は落ちるのが一般的です。

特に海外就職をする際に意識した方が良いことは、評価や採用の基準は、ローカル社員との比較になることです。

特別に秀でたスキルや経験があれば別ですが、特に初めてのタイ/海外就職で経験が少ない場合は、最初から高額オファーをいただけることはそう多くはありません。

それよりも、しっかりキャリアアップができそうか、昇給が狙えるか?といった中長期的な視点を持っておいた方が良いかと思います。

あとはあくまで一つの視点ですが、収入額だけではなく、「可処分所得」で見るという考え方もあると思います。

例えば、日本にいる時と比べ収入は減ったけど、「生活の満足度は上がった」とか「貯金額が増えた」なんてパターンも耳にします。

もちろんこれはどんな生活をするか?どれだけ現地の生活に慣れるか?にもよりますが、人生/生活面トータルで考えてみるという視点があると良いと思います。

どんな仕事があるの?(主な業界/職種)

他の国と比較した場合の、タイで多い業種

前田:

ボリュームとしては、製造業関連が最も多いですね。

その中でも特に自動車産業。いち早くタイに進出した日系企業は自動車メーカーであったこともあり、タイの日系企業の経済も自動車を中心に回っているといっても過言ではありません。

製造業であれば、その次に家電といったところでしょうか。

それに加えて多い業種は、IT系(インフラ/システム)、物流や商社といったところです。

ただこれも実は製造業、自動車産業が影響しており、要は製造業(工場や産業機械)向けのITシステム、あるいは車や家電を製造するための部品や素材の流通や卸業者が付随して増えてきたということですね。

職種で言うと?

前田:

前提として、年齢、語学力(英語/タイ語)、スキルや経験にもよります。

最もポジションが多いのは、法人営業ですね。

これも製造業関連の営業がボリュームとしては多いですが、製造業での営業経験を有していなかったり、場合によっては営業未経験であったりしても、人柄次第で採用されるケースもあります。

汎用性が高い法人営業スキルや経験を持っている方は重宝されますね。

あとは製造関連の技術者や生産管理のポジションもあります。

こちらは若ければ経験が浅くてもポテンシャルで採用されるパターンもありますが、営業と比較すると、経験や高い専門性が求められることが多いです。

あとは、経理や人事といったバックオフィス系のポジションも多いですし、IT系のエンジニア、あとはカスタマーサポートやオペレーターといったポジションもあります。

今後は駐在員派遣から、ローカル採用へのシフトが進む?

前田:

これはタイだけでなく、中国韓国勢の勢いもあり、グローバルでの日系製造業のプレゼンスや競争力は残念ながら下がっていると言えます。

そこで多くの日系企業が競争力を上げるために行うことは、コスト削減なんですね。

これはTier1と呼ばれる大企業でもそういった動きが加速しています。そうするとコストのかかる駐在員を送るよりも、現地で採用できるのならば、それに越したことはないわけです。

そんな状況の中で、グローバルに戦う日系企業だけでなく、働く個人としても国内だけでのキャリアで大丈夫?と危機感を覚える方も多いと思います。

今までは海外勤務というと限られた一部の駐在員だけというイメージがありましたが、ローカル採用を進めているという点は、個人としてグローバル環境で生き残るためにも海外に出る良いチャンスといえるのではないかと思いますね。

実際就職できるの?(概況/トレンド)

前田:

全体的にタイの景気はあまり良くなく、就職の難易度は以前よりも高くなってきたといえます。いわゆる「買い手市場」ですね。

買い手市場、要するに企業側が選べる立場にあるため、どうしても日本在住者とタイ在住者を比較した際にタイあるいは海外在住者が有利になる傾向があります。

それはなぜか?企業にとって日本在住の日本人を採用することは、会社にマッチするか?に加え、「タイという国にマッチするか?」という二重のリスクが伴うからです。

 ー でも、未経験での就職も比較的しやすくなっていると聞きますが?

前田:

はい。これは裏を返せば、スキルや経験よりも、人柄や、どれだけタイでの仕事にコミット(長く定着)できるかを重要視しているということでもあるわけです。

もちろん、高いスキルや良い経験を持っているに越したことはないですが、すぐに辞められてしまっては元も子もないですからね。

そういった意味でも声を大にして言いたいのは、まずは海外あるいはタイで働いたという経験を作ること」が非常に大切だということです。

最初からホームランを狙わない

前田:

一方でタイや海外で働きたいけど、なかなか良い就職先が決まらず、転職活動が長期戦化したり、そもそも実現できない人も実はたくさんいます。

その要因の一つとして、最初からあれもこれも求めてしまって、ハードルを上げてしまっていることがあります。


海外/タイでの就業経験者が優位な買い手市場において、日本にいる方が最初から完璧に条件を満たす就職先を見つけるのは困難。

ただ、一度海外で働いた経験さえつければ、その先の道は広がるわけです。

ですから、最初からホームランを狙わず、まずは塁に出ることを意識し、長い目でのキャリアを考えて行きましょう。そう考えられるとハードルも下がるはずです。

海外で働くことの優先順位は?

前田:

それでも踏み出せない場合は、仕事を選ぶ上で大切なことをいくつかリストアップそて、順位付けしてみてください

仕事のやりがい、給与、ワークライフバランス、職場環境、福利厚生... 色々ある中で、「海外で働くこと」は何番目にきますか?

1位、少なくとも3位以内に入らなければ、それはまだタイミングではないのかもしれません

あとは、昨今の終身雇用システムがなくなりつつある現状や、日本に留まらず海外に出ていくあるいはグローバルに通用する力をつけたいなど、現状になんとなく危機感は持ちつつも、必要以上にリスクを恐れ、なかなか動けない人も多いはずです。

まずは小さくてもいいから動いてみることが重要だと思いますね。

例えば、海外の人材紹介会社に登録してより具体的なイメージを持つ、海外経験のある人に話を聞いてみる、もしくは時間があれば実際に現地に足を運んで感覚を確かめてみる等、動きながら自分の五感を刺激することで、「海外で働くこと」の優先順位も自ずと見えてくるのではないかと思います。

また、動きながら考えていく上で実際の求人を見てみることで、よりイメージがしやすくなることもあると思います。

アデコタイランドはタイでNo.1規模の求人数を抱えているので、業種職種問わず幅広くご紹介可能です。

もし私の方で作成するオーダーメイドの求人リストを見てみたい、もっと詳しくタイ就職について相談したい、というご要望がございましたら、まずはぜひお気軽にご相談下さい。


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