タイで就職・転職するとき、「転職エージェントって、どこを使ってもそんなに変わらないでしょ?」
ほとんどの人がそう思っていると思います。違いがあるとすれば、せいぜい持っている求人の数や中身くらい。例えば同じ求人に応募するときに、どのエージェント経由で応募するかで内定の確率までは変わらないでしょ?と思うわけです。結局受かるか受からないかなんて自分の実力次第なわけですから。
ということで今日は、タイでの就職・転職をする際によくある疑問を解消するために、転職エージェントにいろいろ質問をぶつけてみようと思います。
目次
今回話を聞いた人
アデコタイランド 前田さん
新卒で日本の大手証券会社に就職。大手人材紹介会社を経たのち、アデコタイランド入社とともにタイへ移住。 タイでの日本人紹介1本で10年間の経験を有し 真っ直ぐに求職者と向き合うことをモットーとしている。
転職エージェントと企業の間では、どんなやりとりがされている?
リョータ(アジラボ編集長)
今日はよろしくお願いします。タイで就職・転職活動するときによくある質問を今日は僕が代表して色々聞きたいと思います。実際、タイの転職エージェントがどんなことしてるの?という疑問も多いので、その辺も話してくださいね!
前田
は、はい。なんか圧がすごいですね。。(笑)
リョータ
じゃあ早速いっちゃいますが、まず、「求人に応募してからなかなか結果が返って来ない」って結構あると聞くんですが、書類応募してから結果が出るまでってそんなに時間がかかるものなんですか?
前田
はい。書類応募したすべての求人ですぐに結果が出ると思ってらっしゃる方が多いと思いますが、実はそうではないんです。
なぜかというと、みなさんが応募する求人は積極的に企業が人を探している求人なので、もうすでにいろんな人の面接が進んでるものがほとんどです。なので、転職エージェントとしても応募いただいたらすぐに紹介できるわけではなく、他の人の選考状況を伺いながら、ちゃんと先方に見てもらえるようにベストなタイミングを見計らって出す必要があるんです。こういったところも実はエージェントの腕の見せどころだったりします。
リョータ
まぁ言ってることはわかりますが… タイで就職活動している人みんながみんなそんなに気を長く持てないと思うんですよね。応募した求人の書類選考状況の連絡がなかなかなくて、 どうなってるのか気になってソワソワすると思うのですが…
前田
お気持ちはとてもよくわかります。
ただタイ就職の場合、書類選考突破率がそもそも10-20%くらいと倍率が高いんです。なのでエージェントも正直なところ全部に対して「書類選考通過できませんでした」という連絡をするのはとても厳しい状況なんです。。
あとは「企業からの返答がない」というケースも結構あります。これは、①お見送り連絡がないパターンと、②保留しているパターンのどちらもあります。
リョータ
でも企業から返事が来なかったら「書類選考結果どうですか?」って聞かないんですか? エージェントも成約を取るためにリマインドした方がいいと思うんですが。。。
前田
実はですね、企業がくれないケースってのは、あえてプッシュしない方がいいこともあるんです。
特に「②の保留パターン」の場合は、お見送りか保留かの判断がその場ではできないので、企業としても“お見送り”という明言を避けたいという心理が働いている可能性もあるため、できるだけ追求を避けたほうがいいんです。
例えば、他により有力な候補がいたとしても、将来的にその有力候補なる方が何かしらの理由でNGになった場合(内定が出なかった、内定が出ても辞退した等)、企業としては次の候補を考えますよね?
つまりこちらから意思表示を催促してしまって、はっきりとした“お見送り”を仮に頂いていしまうと、将来的にチャンスがめぐってきても、「また面接したいけど、一度お見送りしてしまったから、連絡しにくいなぁ」と連絡がしにくくなってしまうからです。
「どの転職エージェントから応募するのか」で通過率は変わる?
リョータ
どのエージェントから応募するかってそんなに重要なんですかね? 大手の方がいいとか、外資の方がいいとか、それくらいじゃないんですか?
前田
これは実は大事です。「転職エージェントなんてどこでも一緒でしょ?」と思ってらっしゃる方は結構多いのですが、これを知らないのは実は損している可能性もあります。
紹介された順番が早かったからとか、どこも変わらないでしょ?ではなく、より信頼できるコンサルタント経由で応募するのが大事です。もちろん、エージェントの会社の規模やブランド、得意不得意分野といったものも大事ですが、より重要なのは「コンサルタント個人の企業(採用担当)との関係値」です。
リョータ
うーん、まぁ理解できないでもないんですけど… でも例えば、成功報酬の料率が高いエージェントから応募しないほうがいいとかってあるんじゃないんですか?企業もコストを安く抑えられるエージェントを選びそうだし。
前田
いや、それがそうでもないんですよ。
例えば、
- エージェントAのコンサルタントは候補者をたくさん送ってくるけどお願いした要件と全然違う人を送ってくる、送って来るタイミングが悪い、とあまり信用されていない
- 一方で、エージェントBのコンサルタントは、 ちゃんと要望とマッチした候補者を送って来るし、こちらの選考状況をちゃんと把握して、いいタイミングで紹介してくれる、と信用されている
その企業の採用担当者はどちらのコンサルタントから紹介された方が印象が良いでしょう?というお話なんです。
リョータ
まぁ確かに… じゃあ、どうやって良いコンサルタントを選べばいいんですか?
前田
面接が入ったら、その企業について色々質問してみると良いと思いますね。
あと「フィーリング」というのもすごく大事です。人として信用できるか?ちゃんと仕事ができそうな人がどうか?っていうのはなんとなく感覚的にわかることも多いので、そういった感覚の部分も大事に判断すると良いと思います。
取材を終えて
色々暴こうと思って意気込んで切り込んでみましたが、結構正直に答えてくれたんじゃないかな… と個人的には思います。
特に「転職エージェントはどこも同じじゃないの?企業にとっては安い方がいいんじゃない?」くらいにしか思っていませんでしたが、意外とそうでもないという事実は暴けたんじゃないかなと(褒めてくださいw)。
転職エージェントをどうやって選ぶか?有効活用するか?は、これを読んでくださっているみなさん次第かと思いますが、こういった裏側を知っておくことでマイナスになることはないのでは、と思います。
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